生協の基本理念 8
この意味での民主主義は、ギリシャには存在しませんでした。
先にいったように、デモクラシーという言葉も制度もギリシャからきたものではありますが、「心としての民主主義」は実はギリシャにはなかったのです。
古代ギリシャは巨大な奴隷社会で、奴隷は人間とは考えられていませんでした。
アテナイは、紀元前5世紀から、たてまえは完全な民主制をとった国でありましたが、当時アテナイの住民の大半は奴隷でしたから、大部分の人間は人間とは認められていなかったのです。
今日から考えれば民主主義ではないのです。
「心としての民主主義」はなかったのです。
アリストテレスでさえも、奴隷は「生きた道具」だといっています。
ついでながらもう1ついいますと、アリストテレスの先生であったプラトンは、理想国家の像を組み立てた人であり、彼の『国家編』という本は早くから日本語にも翻訳されており、非常に有名なものです。
彼の推す「国家」は、完全な共産主義の国です。
今日、われわれが考える共産主義よりも、もっとすさまじいものです。
生産手段が共有であるだけではありません。
消費手段も共有なのです。
ですから、みんな同じ食堂で一緒に食事をするという、そういうものを考えています。
当時の国家というのは、今日から見れば村のような規模のものでしたから、そういうことも考えられたのでしょう。
さらに、物財の共有だけではなく、妻子も共有なのです。
これは旦那さんも共有だということでもあります。
セクシュアル・コミュニズムです。