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2010年07月 アーカイブ

生協の基本理念

「人格たる人間」は、「個人としての人間」とは異なります。


個人として人は自利を追いますが、人格として人は同時に他を思いやるものとなります。


人間の人間たるゆえんは、人が人格たることによります。


そして、人間として、したがって人格として人が豊かになるのは、どれだけ思いやりがあるかによって決まるものです。


思いやりは、行為としては与えるという形をとります。


このことは、「愛」の世界を考えてみればよく理解できます。


愛する人には、ものをやりたいのです。


自分の命まで与えるのが最高の愛でしょう。


人格として人はそれぞれに自由です。


人格たる限りにおいては人はみな平等です。


そして、人は人格として思いやり、助けあう人間となります。


生協運動の前提になる人間は、こうした人格としての人間でなければならないでしょう。


生協はたんなる人の集まりではありません。


人格的な協同体なのです。


こういうものが生協の基本の理念になくてはならないと思います。


個人主義でも全体主義でもない以上のように見てくると、そこからまた重大なことが帰結されてきます。


これはネガティブに、否定的にいうとよく理解できます。

生協の基本理念 2

生協の基本の理念が以上のようだとすると、生協の考え方は、根本において個人主義ではありえない、ということになるでしょう。


生協の理念は個人主義とは対立するものとなるはずです。


個人主義であれぼ、もっぱら自分の利益だけを追求するものとなります。


人と交わるといっても、自分の利益のために交わることになります。


そして、絶えず自分を拡大していこうとします。


株式会社的な組織がこれです。


その基礎には個人主義的な理念があります。


人格協同体たる生協の組織は、このような個人主義的な組織とは基本的に異なり、また異なるものでなければならないのです。


生協の考え方は、個人主義ではないのです。


同時に、生協においては「自由で平等な人格」が前提になるのですから、全体主義でもありえません。


全体主義になれば、個々の人格としての人間の独立はなく、全体が優位して、強制の体制になります。


ですから、自由で平等な人格としての人間が前提になる協同組合は、全体主義にもくみしえないことになるでしょう。


したがって、右であれ左であれ、全体主義というものと協同組合の精神は相容れないはずです。


このように生協の精神は、個人主義でないとともに全体主義でもありえないのです。

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